バスティンの『恐竜の王国』を弾いている生徒さんがおります。 ペダルの記号が記してあったので、ペダルの話を取り上げることにしました。 ペダルの説明をする時には、教え過ぎないように気を付けています。 「この記号は右のペダルを踏んでくださいという意味だけれど、 右のペダルを踏むと何が変わるかな。」 と聴いてみることにしています。 もう子ども達は既にお家で実験済みですから、 「音が伸びる。」 と答えてくれますが、 「ピアノの中はどう変わるでしょうか。」 と譜面台をずらして一緒に聴いて、見る時間が好きです。 自分が踏んだペダルによってダンパーが上がる様子は面白いのでしょう。 目を輝かせて喜んでくれます。 「じゃあ真ん中のペダルは。左のペダルは。」 と次々に興味を持って尋ねてくれます。 その姿を見ると、もっと伝えたくなるのです。 何人ものお子さんに接していますが、 ピアノの構造に驚かなかった人はひとりもいません。 「ペダルを踏めば音が響きます。」 というのはもっともですが、 自ら発見したことはより鮮明な記憶として残ります。 これからも、ピアノならではの面白さを取り上げていきたいと感じたレッスンでした。 |